ADHD急増のワケ

ADHD

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは

ADHDは、神経発達障害の一つで、遺伝要因が大きいと推測されています。

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)と言われる発達障害と併発されていることが多いとされ、ADHD、ASDのどちらに偏っているかは人によって違います。

また、ADHDの中でも、AD(注意欠陥)と、HD(多動性)の割合は、人によって違います。

一般的に、女性はAD(注意欠陥)傾向が、男性はHD(多動性)傾向が強いと言われています。

まず、これらの症状を詳しく見ていきます。

ADHDの症状

ADHDの症状は大きく分けてAD(注意欠陥)/HD(多動・衝動性)に分けられます。

 AD(注意欠陥) 

  • 学業・仕事中のケアレスミスが多い
  • 課題や遊びの活動中に、注意を持続することが苦手である。
  • 直接話しかけられているのに、聞いていないように見られる。
  • 指示に従えず、学業、職場での業務をやり遂げることができない
  • 課題や活動の順序を立てることが、苦手である。
  • 宿題のような精神的努力の持続を要する課題を避ける、いやいや行う
  • 日常的な活動に必要なものをよく失くす
  • 外からの刺激により気が散りやすい
  • 日常の活動で忘れっぽい

 多動・衝動性 

  • 手足をそわそわ動かしたり、椅子の上でもじもじする。(ペン回しや貧乏ゆすりをする 等)
  • 授業中や会議中など、座っていることを要求される状況で席を離れる
  • 不適切な状況で走りまわったり、よじ登ったりする(落ち着きがない)
  • 静かに遊んだり、余暇活動についたりすることができない
  • じっとしていない、または、まるでエンジンに動かされるように行動することがある
  • しゃべりすぎる
  • 質問、又は相手の話が終わる前に出し抜けて話し始めてしまう
  • 順番を待てない、待つことに強い苦痛を感じる
  • 他人の邪魔をする(会話やゲーム中に話しかけたり干渉したりする)

「当てはまるかも?」と思う症状はありましたか?

ADHD患者は年々増えていると言われています。なぜなのでしょうか。

増え続けるADHD

ADHDの有病率については、2003年から2011年の8年間で約1.5倍に増えています。
なぜこれほど急速に増加しているのでしょうか。

発達障害の認知度の拡大

1950年代後半から1960年代にかけ、アメリカでは学校で落ち着きがなく、授業に集中できない子供たちが問題視されるようになってきました。

ちょうどその頃、「小児の多動反応」が正式な診断基準に採用され、ADHDらしき症状が注目されるようになってきました。

一方日本では、2005年に発達障害者支援法が施行されたことにより、多くの人に発達障害が知られるようになりました。
それにより、かつては「わんぱくな子」「落ち着きのない子」で片づけられていた子供たちが、「発達障害なのではないか」と言われるようになってきました。

さらに2016年に「改正発達障害者支援法」が可決され、ADHDの認知度は広がりました。インターネットが普及することでチェックリストが簡単に見ることができるようになり、最近では発達障害に関する広告も目にすることが多くなってきました。

これにより、発達障害の子供をもつ親、また「生きづらさ」を感じていた大人たちが
発達障害に関心を持ち、病院受診をする人たちが増えたために、ADHDの有病率は増えてきたのだと考えられます。

「生きづらい」環境

「生きづらさ」を感じる大人のADHD

これまでは子供のADHDが注目されがちでしたが、近年は大人のADHDにも注目が集まっています。

子供の頃からあるADHDは、大人になってからも50%以上は症状が残っているとされています。しかし、ADHDは、それらの特徴があっても本人が「生きづらさ」を感じていなければ発達障害とは言えません。

子供のころは「ちょっと変わっている子」で済まされていたADHDの症状が、
大人になり、働くようになってからそれらの症状に悩み、「生きづらさ」を感じるようになることで発達障害と自覚する人たちが増えているのです。

生きづらい国、日本

国民性の違いを表すジョークとして有名なものがあります。

いろんな国の人が乗っている船で火災が発生したとき、
なんと言えば全員を海に飛び込ませることができるのか


アメリカ人には「溺れている人がいる。助けたらヒーローになれるぞ!」

イギリス人には「溺れている人がいる。紳士なら普通飛び込んで助ける」

イタリア人には「美女がおぼれている。助けたらモテるぞ!」

日本人には、「飛び込んでいないのはあなただけですよ」

これは、日本人がみんなと同じ行動をとりたがる、みんなと同じだと安心する
という傾向から言われているものです。

そんな傾向は反対に、人と同じことが是、そこから突出する人は非という考えを生み出します。
場の空気を読むことが正しく、自分の意見をストレートに言うことは好まれない、集団行動・協調性が重視される。

しかし、ADHDを含む発達障害者はその特性から集団行動が苦手な傾向にあります。
そのため、ADHDにとって日本は生きづらさを感じやすい環境にあるのです。

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